和歌山県立近代美術館

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特集 薔薇色の鏡―銅版画の技と表現

特集 薔薇色の鏡―銅版画の技と表現
曽我尾武治《船の修理所》1936年、銅版・紙

会期: 2016(平成28)年9月13日(火)―11月3日(木・祝)

 

 

 

特集 薔薇色の鏡銅版画の技と表現 

 

 

深い黒の階調、強靱な線、銅の版から生まれた表現

どこか錬金術的な技法と密接に結びついた銅版画の

尽きない魅力をご紹介します。

 

 



かな黒の階調や強靱な線など銅版画独自の表現は、銅版画家・駒井哲郎が「薔薇色の鏡」と呼んだ磨き上げられた銅の板から生み出されます。銅版画とは、銅の板の表面につけた凹みにインクを詰め、圧力をかけて紙に刷りとる方法です。その方法には、大きく分けて銅板を直接に彫る彫刻銅版と、薬品を使った腐食銅版があります。前者にはエングレービング、ドライポイント、メゾチントなど、後者にはエッチング、アクアチント、ソフトグランドエッチングなどの技法があり、しばしばこれらの技法を併せて用います。 

これらの技法はいずれも印刷のために開発されたものを、画家たちが作品制作のために用いてきたものです。時代と共に、より安価に、早く、大量に印刷できる技術が生まれるにつれて、一部の贅沢な印刷物以外には用いられなくなりましたが、いまでも美術作品制作の技術として画家たちに選ばれています。 

ヨーロッパで生まれた銅版画はイエズス会の宣教師たちによって16世紀に日本へもたらされました。しかし禁教によってその流れは一度絶たれ、18世紀になって司馬江漢、亜欧堂田善らによって、日本での銅版画制作の歴史がふたたび始まりました。さらに明治維新後には、紙幣や切手を作る必要から国家によって海外から技術者が招かれ、彼らから直接に技術を学ぶ場所と機会が設けられました。 

挿絵や地図など実用印刷技術として活用された銅版画は、20世紀に入ると、画家自身による「自画・自刻・自摺」を旨とする創作版画技法のひとつとして、改めて認められるようになりました。さらに美術学校の版画教室で教えられ、展覧会での発表の機会も増えると、銅版画家をめざす人たちも現れました。 

このようにして銅版画はひとつの表現方法として定着してきました。現在、当館の版画コレクションの約8300点のうち、約2000点が銅版画です。このコレクションに占める割合は、かつて印刷技術として求められた精密で堅実な表現に価値を認めるにとどまらず、豊かな表現の可能性に魅せられ、生涯をその制作にかけた何人もの版画家たちの仕事があったことを示しています。 

今回の展示には、明治の印刷物から、現代の美術作品として制作された銅版画までが含まれます。作り手たちが引き込まれた、金属を彫り、あるいは腐食して反転した画像を得る、どこか錬金術を思わせる技法と密接に結びついた銅版画の尽きない魅力を感じていただければと思います。

 


 

【会場】和歌山県立近代美術館 1階展示室

【開館時間】 9時30分−17時(入場は16時30分まで)

【休 館 日】 月曜日[9月19日(月・祝)、10月10日(月・祝)は開館、翌火曜日休館]

【観 覧 料】 一般340(270)円、大学生230(180)円 ( )内は20名以上の団体料金

            *高校生以下、65歳以上、障がい者の方、県内に在学中の外国人留学生は無料

            *「コレクション展 2016-秋」と共通


【関連事業】

10月8日(土)こども美術館部(鑑賞会)「ひっくりかえして見てみよう」午後2時―2時45分>終了しました。

9月24日(土)、10月22日(土)展示解説 午後2時より展示室にて(申込不要、要観覧券)>終了しました。


【同時期に開催の展覧会】

第70回 和歌山県美術展覧会(県展)

日本画・書・工芸 10月12日(水)―10月16日(日)

洋画・写真・彫塑 10月19日(水)―10月23日(日)

第2回 和歌山県ジュニア美術展覧会」10月26日(水)―10月30日(日)

コレクション展2016—秋」>同時開催

 

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