和歌山県立近代美術館

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生誕120年記念 田中恭吉展

生誕120年記念 田中恭吉展
《焦心》私輯『月映』II 1914年3月 木版、紙

会期: 2012年9月1日(土)〜10月14日(日)

生誕120年記念 田中恭吉展

Tanaka Kyokichi : a Retrospective


― 1910年代、小さな画面に生命を刻んだ、ひとりの青年 ―

 

親友の恩地孝四郎・藤森静雄と共に刊行した、近代版画の草創期を彩る作品集『月映』(つくはえ)をはじめ、萩原朔太郎の第一詩集『月に吠える』の挿画として人々の記憶にのこるペン画『心原幽趣』シリーズなど、その全貌を紹介する12年ぶりの大回顧展です。

 

1892年に和歌山市で生まれた田中恭吉は、1910年、18才の春に画家を志して上京し、白馬会原町洋画研究所で学んだのち、東京美術学校に入学しました。それはちょうど文芸雑誌『白樺』が創刊されゴッホやムンクといった後期印象派などの西洋美術の紹介が盛んにおこなわれ、竹久夢二が『夢二画集』の抒情的な詩画で一世を風靡していた頃です。田中も新しい時代の芸術表現を模索しはじめ、竹久夢二と親交したり、仲間と一緒に回覧雑誌を作ったりする中で、ペン画や詩作に情熱を燃やします。

田中の創作を高める契機となったのは、皮肉なことに病魔に襲われたことでした。大いなる希望と創作意欲を抱きつつ、喀血により自らの生命の終わりが遠くないことを知らされた田中は、死への不安や恐れ、生命の営みをつづける植物や自然に向けたまなざしを、ペン画の鋭い線や、あらたに着手した自刻の木版画で表現するようになります。木版画への興味は親友の恩地孝四郎や藤森静雄にも伝わって、三人で詩と版画の雑誌『月映』(つくはえ)の制作、刊行へと発展し、田中の打ち出す『月映』の世界観は恩地や藤森にも強く響き、『月映』は近代美術史にのこる珠玉の作品集となりました。

『月映』のための田中の制作は療養のために戻った故郷で続けられましたが、やがて木版画を制作する体力がなくなると、ペン画や詩作に残された力を注ぎました。しかし1915年10月、自宅で逝去。わずか23才でした。16点のペン画で構成された『心原幽趣』I は、彼の代表作であり、生前に引き受けながらも果たされなかった萩原朔太郎の第一詩集『月に吠える』の挿画として恩地の装丁により収載され、萩原の詩の世界と不思議なまでに一致したその作品は、人々が驚嘆するところとなりました。

展覧会では、『月映』のための木版画や『心原幽趣』I など代表作をはじめ、中学時代から晩年までの作品約300点により、田中恭吉の全貌を紹介します。12年ぶりの開催となる大回顧展を、ぜひご覧ください。

 

※当館のみの単独開催です。巡回はありません。

 

主催:和歌山県立近代美術館、和歌山県立近代美術館友の会

助成:公益財団法人三菱UFJ信託地域文化財団 

 

講演会

田中恭吉の生涯と作品」 9月17日(月・祝) 井上芳子(当館学芸員)

「田中恭吉のひみつ 画材と表現」 10月8日(月・祝) 坂本雅美(紙本保存修復家)

いずれも14:00~ 当館2階ホールにて

 

フロアレクチャー(学芸員による展示解説)

9月1日(土)、9月30日(日) いずれも14:00~ 展示室にて(観覧券要)

 

開館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)

休館日:月曜日 ただし9/17、10/8(月・祝)は開館し、翌9/18、10/9 休館

観覧料:一般500(400)円、大学生300(250)円 ( )内は20名以上の団体料金

高校生以下、65才以上、障害者の方、県内に在学中の外国人留学生は無料

 

   

《曇り日の負傷》 回覧雑誌『密室』I 1913年頃 インク・彩色、紙

《白昼のなまけもの》 回覧雑誌『密室』8 1914年 インク・彩色、紙

 

   

《太陽と花》 1914年 木版、紙

《五月の呪》 私輯『月映』IV うつそみ 1914年 木版、紙

 

 

   

《 悔恨 第一》『心原幽趣 I』1915年 インク、金彩・紙

《薬包紙画稿》1915年頃 インク、紙

 

◎展覧会にあわせて田中恭吉関連オリジナルグッズを製作しました。併せてご利用ください。>>> ミュージアムショップ

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