和歌山県立近代美術館

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館長からのメッセージ/2011.5.11

ゴールデンウィークも終わり、いよいよ新緑がまぶしい季節となりました。

皆様はお元気でお過ごしでしょうか。

  東日本大震災で亡くなられた方々には深く哀悼の意を表します。そして、被災され、不安と緊張のなかで長期にわたって不自由な生活を強いられている方々には、1日でも早く心安らかな生活を取り戻せるように願わざるをえません。

このたびの震災では美術館・博物館、寺社、あるいは個人が所蔵する文化財も多数被災しました。絵画、彫刻はもとより、広く文化財は人間の心と精神の営みを伝えるものです。被災された方々の生活が少しずつ安定し、被災地がこれから復興に向かうなかで、文化財は人びとの心の支えとして、また地域の記憶をよみがえらせるかけがえのない財産として、重要な役割をはたすものと思います。当美術館も微力ではありますが、被災した美術館・博物館等への救済活動に参加しています。

美術館は一部の美術愛好家のためだけに存在しているのではありません。当館も社会の一員として、日々人々とともに呼吸する美術館でありたいと思います。

4月29日(金)に企画展「ポップ?ポップ!ポップ♡ コレクションに見るポップなアートの50年」が開幕しました。

和歌山がかつてアメリカに多数の移民を送り出したことから、当館は石垣栄太郎、ヘンリー杉本、浜地清松ら、アメリカで活躍した和歌山県出身画家の作品の収集に務めるほか、マーク・ロスコやアンディ・ウオーホルに代表される戦後アメリカ美術の大変充実したコレクションを誇っています。

この展覧会では、ジャスパー・ジョーンズ、ロバート・ラウシェンバーグ、ウオーホル、ロイ・リキテンシュタイン、トム・ウェッセルマンといった1960年代アメリカのポップアートの大スターに始まり、今や世界から注目されている村上隆、奈良美智、森村泰昌に至る、半世紀にわたるポップなアートをご覧いただけます。

目下売り出し中のパラモデル(林泰彦+中野裕介)の作品をご覧いただくと、「これがなぜ芸術なの」と、驚かれる、あるいは立腹される方も多いかと思います。でも、50年前にポップアートが登場した時にも、やはり同じような反応があったのではないでしょうか。芸術とかアートとかいうものは本当に不思議なものです。この機会に楽しみながら、一緒に考えてみませんか。

「コレクション展2011−春」では、没後40年を記念して、海外でも評価の高かった有田川町出身の木版画家吉田政次(1917−1971)の回顧展示をしています。また、吉田の作品の題名《青春の輝き》にちなんで、芸術家たちが青春時代、おもに20代に制作した作品を紹介しています。23歳で夭折した田中恭吉(1892−1915)と91歳まで生きた天才パブロ・ピカソ(1881−1973)では、同じ若描きの作品といっても、その画業における位置はまったく異なります。しかし、才能に恵まれた芸術家は青春時代にキラッと輝く作品を残しています。ここでは青春時代の作品が持つ意味について考えてみたいと思います。

「コレクション展2011−春」は6月12日(日)まで、「ポップ?ポップ!ポップ♡」は6月19日(日)まで開催しています。

皆様のお越しをお待ちしています。

   2011年5月11日