和歌山県立近代美術館

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館長からのメッセージ/2011.7.14

暑中お見舞い申し上げます。

梅雨も明けて本格的な夏に入りました。皆様はお元気でお過ごしでしょうか。

東北地方でも猛暑が続いているようですが、被災された方々には、何よりもおからだを大切にと願うばかりです。1日も早く心安らかに暮らせる日が戻ってくるようお祈りしています。

和歌山県でも、先日かなり大きな地震に見舞われたうえ、このたびは台風の直撃を受けました。防災には日ごろから充分お気をつけ下さい。

さて、6月28日(火)に「コレクション展2011−夏」が、そして7月2日(土)に「なつやすみの美術館 みること うつすこと」が始まりました。

「コレクション展」では、和歌山出身の田中恭吉(1892-1915)とともに詩と創作版画の同人誌『月映(つくはえ)』を刊行した恩地孝四郎(1891-1953)と藤森静雄(1891-1943)の生誕120年を記念する展示を行っています。東京美術学校(現在の東京藝術大学)で出会ったこの3人の多感な若者は、意気投合して大正3年(1914年)3月、『月映』を創刊しました。『月映』は田中の死によって7号で終刊しますが、そこには田中を中心にした美しいまでの魂の交流が感じられます。しかし、当然ながら3人の作家はそれぞれ資質が異なります。田中が夭折したあと、恩地と藤森がどのような道を歩んだかということを知る上でも、これは大変おもしろい展示です。田中恭吉自身、もし長生きしていたら、いったいどんな作品を遺したのでしょうか。

「なつやすみの美術館」では、現代美術のなかで果たした写真の役割について考えてみます。私たちが眼で見る世界とカメラのレンズに映った世界は、どちらが真実なのでしょうか。写真の出現によって、私たちは見ることの意味を根本から問い直さなければならなくなりました。人間の意志と感情から切り離された客観的な像があるとすれば、それをいかに芸術に取り込むかということが大きな課題になったのです。これはなかなか難しい問題ですが、みんなで考えてみたいと思います。とにかく、おもしろい作品や不思議な作品がいっぱいです。

このほか、ワークショップ「「もっと、光を」ドキドキ少年撮影隊ミュージアム編 Part II」をはじめ、いろいろなイベントを用意しています。夏休みは静かで涼しい当館で何か新しい発見をして下さい。

皆様のお越しをお待ちしています。

 

2011年 盛夏

 

館 長  雪 山 行 二