ミティラー美術館コレクション展の関連企画として、長谷川時夫トーク&ライブ「タージ・マハル旅行団からミティラー美術館へ」を開催します。
新潟県十日町市の山中にあるミティラー美術館は、1970年代を中心に活動した前衛音楽グループ「タージ・マハル旅行団」のメンバーである長谷川時夫が設置・運営する私設美術館です。1982年に開館した同館は、ミティラー画をはじめとするインド美術のコレクションで知られますが、現地のアーティストたちとの交流、あるいは新潟での長期滞在などを積極的に行うなかで制作され、収集された作品群は、新しいフォークアートとも呼ぶべきもので世界でも類を見ません。
多面的に活動する長谷川時夫ですが、このイベントでは「タージ・マハル旅行団」や自身のパフォーマンスなど長谷川の原点である音楽的、そして美術的側面に焦点を当てるとともに、ミティラー美術館での活動へと至る歩みを辿ります。そして現在の長谷川が表現する世界を体感する機会としたいと思います。
イベントは、『ストーン・ミュージック 長谷川時夫の音楽』(2021年、engine books)の著者である川崎弘二をゲストに迎えたトーク、そして、さまざまな世代、バックグラウンドを持つ演者とともに即興演奏を行うライブの2部により構成します。
2022年11月5日(土)15時30分 ‒18時30分予定
2階ホールにて (15時開場) *参加無料 *先着順 状況によって入場を制限する場合がございます。
トーク:
川崎弘二(電子音楽研究)、長谷川時夫
ライブ:
Stone Music >> 長谷川時夫、金子ユキ、堺啓介、むんな、Endurance、Tatsuro Murakami、TOMC、大野馨、櫻井秀武、西村仁美、藤原るか、前谷康太郎
タイムテーブル:
15時開場
15時30分〜16時50分 レクチャー: 川崎弘二 トーク: 長谷川時夫×川崎弘二
休憩
17時10分〜18時30分 ライブ: Stone Music
*カフェ「BRING BOOK STORE」は、21時まで営業予定。
下記、ご注意ください。
*展示室は17時で閉室します。
*ミュージアムショップも17時にて閉店します。
*美術館正面入口は、19時まで利用できます。
*地下駐車場は、19時まで利用できます。19時以降にカフェをご利用の方は、お手数をおかけしますが、一旦地下駐車場から車を出していただき、地上駐車場に駐車してください。美術館西側階段をご利用いただき、カフェ専用入口から入店ください。
*19時以前に地上駐車場に駐車することはできません。
*展覧会を観覧されない場合、地下駐車場利用料金の割引は適用されません。詳細はこちらをご覧ください。
主催: 和歌山県、和歌山県立近代美術館
協力: 和歌山県立近代美術館友の会
特別協力: re_location
■長谷川時夫 Tokio Hasegawa
1948年東京下町生まれ。アルバート・アイラーやジョン・コルトレーンの影響でテナー・サックスを手にした後、1969年にタージ・マハル旅行団を結成。独自の発声法による読経や石を使ったパフォーマンスを確立した。タージ・マハル旅行団としてヨーロッパ・ツアーを行い帰国して以降、新潟県十日町市大池に住み、82年インドのフォークアートを扱うミティラー美術館を創設。以来、インドから多数のアーティストを招聘しつつ、雪深い新潟の大地に根ざした独自の自然観、宇宙観を深化させてきた。2021年10月、新潟県の実験音楽レーベルExperimental Roomsから突如ファーストソロアルバム「Stone Music」をヴァイナル・リリース。
■川崎弘二 Koji Kawasaki
1970年大阪生まれ。2006年に「日本の電子音楽」、2009年に同書の増補改訂版(以上 愛育社)を上梓。2014年にNHK Eテレ「スコラ 坂本龍一 音楽の学校 電子音楽編」に小沼純一、三輪眞弘と出演。2017年に芦屋市立美術博物館にて開催の「小杉武久 音楽のピクニック」展に企画協力、図録編集にて参加。2018年「武満徹の電子音楽」(アルテスパブリッシング)、2021年「ストーン・ミュージック 長谷川時夫の音楽」(engine books)を上梓。http://kojiks.sakura.ne.jp/
■金子ユキ Yuki Kaneko
2001年よりインドにてインドスタイルのバイオリンを習い始め、渡印を繰り返し現在 Dr. L SubramaniamやL Shankar(ex.SHAKTI)に師事。古典音楽以外ではエレクトリックバイオリンなど電子楽器も使用して演奏する。自身のバンド「Float」や即興演奏で様々なアーティストやDJと共演しジャンルレスな活動をする。これまでにUK、欧州、インド、台湾、オーストラリア、タイで公演を実施。https://kanekoyuki.wixsite.com/kaneko-yuki
■堺啓介 Keisuke Sakai
アンビエントミュージシャン。2011年、二十四節気をテーマにしたアルバムWaNoNeをドイツのLemongrass musicよりリリース。以後、ホテルラウンジやスパ、ヨガ向け音楽として世界各国で聞かれ、楽曲は2018年〜2021年にイタリア、ベルギー、オランダのiTunesイージーリスニング部門で1位にランクイン。Spotifyでは130万再生回数を超えている(2022年9月現在) 。2014年には長谷川時夫の音楽ユニットの一人としてインド、ブダガヤの大祭に参加した。https://open.spotify.com/artist/6dQLRiCeUBqTPfcjZOTaRT
■むんな Munna
ミティラー美術館スタッフ。長谷川時夫の音楽サポートとして、「石のパフォーマンス」、「竹のパフォーマンス」、電子パーカッションなどにて国内外の公演に参加する。
■Endurance
カナダ出身大阪在住のジョシュア・ステファンの アンビエントプロジェクトで、Constellation Tatsu や Mystery Circles など海外レーベルから多数の作品をリリースしている。モジュラーシンセサイザーで独自のサウンドを追求しており、近年は音数を減らしたミニマルな作風を確立している。カセットレーベルMuzan Editionsを運営しながら、奈良県の天川村で開催されるテクノフェスティバル Moment のオーガナイズチームの一員でもある。2021 年の Star Festival に続き、Moment 2022、Rural など、様々なイベントに出演している。
Bandcamp: https://endurance010010.bandcamp.com/
Instagram: https://www.instagram.com/descending_on_venus/
Soundcloud: https://soundcloud.com/joshua-stefane
■Tatsuro Murakami
1995年東京生まれ。ギタリスト、作曲家。音楽修行の為、高校卒業後の2014年に単独で渡伯、約7年間をブラジルで過ごす。2020年に日本人として初めて、サンパウロ州立タトゥイ音楽院ショーロ科を7弦クラシックギター選考で卒業。ブラジル滞在中より実験音楽、アンビエント作家としても活動をしており、現在までに、Rohs! Records/Lontano Series(Italy)、La Petite Chambre Records (Brazil/France)等からのCDをリリースしている。また、作曲家としては映画・ドキュメンタリーなどのサウンドトラックを制作している。
HP: https://tatsuromurakami.com/about
Spotify: https://open.spotify.com/artist/0LFWj0uI5FspWoS9XiTxO1?si=1HYQ-cnTQmSF16aT-2dNzw
■TOMC
ビート&アンビエント・プロデューサー。2015年のデビュー後、カナダ〈Inner Ocean Records〉、日本の〈Local Visions〉等から作品を発表。リリースごとに明確なコンセプトを掲げ、独自の波形編集で作り込まれたジャズ・ヒップホップやアンビエントの作品群で知られる。メジャー/マイナーを問わず広範囲な音楽知識を活かし、専門誌・ウェブ媒体への寄稿〜音楽プレイリスターとしてのメディア出演も多数。
Spotify : https://spoti.fi/2NlRT1c
Apple Music : https://music.apple.com/jp/artist/tomc/1449250107
Instagram : https://www.instagram.com/tstomc
Twitter : https://twitter.com/tstomc
■大野馨 Kaoru Oono
「影を引っ張るパフォーマンス」にて参加。東京造形大学を卒業後、新卒でインドに渡り、その後日本とインドを行き来して10年ほど社会人経験を積む。チェンナイでは学生時代から取り組んでいる南インド古典舞踊バラタナティアムのアランゲットラム公演(正式なデビュー)をおこなう。現在は、日本でキャリアアドバイザーとしてインドIT人材を日本企業へ紹介をするために、仕事に向き合う日々を過ごしている。
■櫻井秀武 Hidetake Sakurai
1948年横浜生まれ。東海大学時代にインド学に関して哲学、歴史、文化を学ぶ。財団法人日印協会の個人メンバー、協会の「インドの魅力を発掘する会」創設メンバー。「NPO法人日印交流を盛り上げる会」(理事長、長谷川時夫)のメンバーとして様々な日印交流で活躍。今回は「竹の旅をきくパフォーマンス」に初挑戦する。
■西村仁美 Hitomi Nishimura
ルポライター兼フォトグラファー。神奈川県在住。著書に『奄美・テゲテゲで行こう!』(現代書館)など。『サンデー毎日』や『週刊金曜日』など様々な媒体でも記事や写真を発表。2019年、長谷川時夫率いる日本文化使節団のメンバーとしてインド・インパールでの文化交流に参加、その縁から、長谷川氏の即興音楽に「石のパフォーマンス」で参加するようになる。
■藤原るか Ruka Fujiwara
ホームヘルパー。長谷川時夫率いる日本文化使節団のメンバーとしてインド・インパールでの文化交流に加わった縁で、新潟・十日町の自然に囲まれたミティラー美術館に行き、貴重なコレクションと出会う。そこで感じた宇宙の音は、「五感・感じ取りのケア実践」を形にしたい自身の心の声にヒットした。その後、長谷川氏の即興音楽のなかで、「ゴリラのパフォーマンス」を始める。長谷川氏の言う「自然界に生きる宇宙の声を持つゴリラ」の様に足の指の先から声を出せるよう、感じとりを深めてゆきたい。著書に『介護ヘルパーが観た』(幻冬舎新書)など。
■前谷康太郎 Kotaro Maetani
1984年和歌山生まれ。2010年よりビデオアーティストとして活動。代表作は「Echo of Reality」(2016年、芦屋市立美術博物館)、「Reconsider」(2015年、和歌山県立近代美術館)、「Womb」(2015年、京都シネマ)、「Further/Nearer」(2013年、ICC)など。映像デバイスを用いて、世界の見え方を微分したところに残存するリアリティーを探究している。
HP : https://kotaromaetani.com/works.html
YouTube : https://youtu.be/lgEQrfJfC-g
写真提供: 長谷川時夫
タグ:ミティラー美術館, 長谷川時夫, タージ・マハル旅行団