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大正の異色画家たち

会期:2016年11月19日(土)~2017年01月15日(日)

大正の異色画家たち 竹久夢二《春の宵》1910年代前半(大正初期) 顔料、紙 個人蔵

当館コレクションを中心に、稀少な個人コレクションを交え、「大正の異色画家たち」展を特別展「動き出す! 絵画 モネ、ゴッホ、ピカソらと大正の若き洋画家たち」と同時開催します。

和歌山県中辺路出身の野長瀬晩花をはじめ、新時代の日本画を志して1918(大正7)年に創立された国画創作協会に集まった画家とその周辺。1914(大正3)年に珠玉の版画集『月映』を刊行した田中恭吉たち。野長瀬晩花や田中恭吉らと親交を持ち、抒情的な世界を描いて一世を風靡した竹久夢二。1926(大正15)年に結成した「一九三〇年協会」に関わった佐伯祐三、川口軌外ら洋画家たち。

夏目漱石が和歌山で「現代日本の開化」と題して講演し、明治維新後の日本における外発的な近代化の問題を指摘したのは1911(明治44)年のことでした。展覧会に登場するのは、そうした近代化の只中で育ち、漱石の言説に共鳴した若い世代の作家たちです。1910(明治43)年に創刊された文芸誌『白樺』の思潮に代表されるように、彼らは個性の伸張を求めて自らの生命の在処を問い、ある時は静やかに、ある時には大胆すぎる程の表現で新しい美術に挑戦しました。

大正期美術の諸相を「動き出す! 絵画」と合わせ、ぜひご覧ください。


野長瀬晩花《島の女》1916(大正5)年頃 顔料、絹 当館蔵


村山知義/高見澤路直『マヴォ』3 表紙 1924(大正13)年 個人蔵


田中恭吉《病める夕》(公刊『月映』I所収、藤森静雄旧蔵)1915(大正4)年 木版、紙 当館蔵


佐伯祐三《レ・ジュ・ド・ノエル》1925(大正14)年 当館蔵


藤森静雄《花》1915(大正4)年 油彩、キャンバス 当館蔵

展覧会情報

会場 和歌山県立近代美術館 2階展示室
会期 2016年11月19日(土)~2017年01月15日(日)
開館時間 9時30分−17時(入場は16時30分まで)*11月19日は10:00 開場
休館日 月曜日(1月9日は開館し、翌1月10日休館)、年末年始(12月29日—1月3日)
観覧料 「大正の異色画家たち」展のみ観覧の場合、一般340(270)円、大学生230(180)円
*( )内は20名以上の団体料金 *特別展「動き出す! 絵画」観覧の方は無料
*高校生以下、65歳以上、障害者、県内に在学中の外国人留学生は無料
*第4土曜日(11月26日、12月24日)は「紀陽文化財団の日」として大学生無料
*11月19日、11月20日は「関西文化の日」として無料
*11月22日は「和歌山県ふるさと誕生日」として無料

関連事業

◎フロアレクチャー(学芸員による展示解説)

11月27日(日)、12月17日(土)、1月14日(土) 14:00から会場にて(要観覧券)

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