会期:2011年03月19日(土)~2011年06月19日(日)
当館は、1963(昭和38)年に開館した和歌山県立美術館を前身として、1970(昭和45)年11月に県民文化会館1階に開館し、1994(平成6)年、黒川紀章の設計による現在の建物で新規開館しました。和歌山ゆかりの作家の紹介を中心に据えながら、収蔵作品の幅を海外にも広げ、現在では総点数約一万点となるコレクションを有しています。毎回のコレクション展においては、それら幅広い作品に接していただけるよう、さまざまな観点から作品の紹介を続けています。
春のコレクション展では、没後40年を記念して回顧展示を行う吉田政次の作品《青春の輝き》から題を取り、芸術家たちが20代に制作した作品を中心にご紹介します。20代といえば活力にあふれた時期ですが、一般的に芸術家にとっては一応の技術は身につけながらも、自己の表現の確立に苦闘する時代でもあるでしょう。また、新しい表現に挑みながら、社会にはまだ認められないという悩ましい時期かもしれません。若くして亡くなった作家の場合、20代のうちに晩年の成熟を見ることもできるかもしれません。年齢と作品を関連づけて見ることで、意外な発見があるのではないでしょうか。
あわせて、没後30年を迎える和田傳太郎の作品をまとめて紹介するとともに、近年亡くなられた荒川修作や中里斉らを追悼し、作品を紹介します。
展覧会情報
会場 | 和歌山県立近代美術館 |
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会期 | 2011年03月19日(土)~2011年06月19日(日) |
開館時間 | 9時30分~17時00分(入場は16時30分まで) |
休館日 | 月曜日(3月21日[月・祝]は開館、翌22日[火]休館) |
観覧料 | 一般340(270)円、大学生230(180)円( )内は20名以上の団体料金 *高校生以下、65歳以上、障害者の方、県内に在学中の外国人留学生(外国人就学生も含む)は無料 |
関連事業
「コレクション展 2011-春」展フロアレクチャー
学芸員が展覧会を解説。見所などを紹介します。
日時:5月1日(日)、5月6日(金)いずれも14時〜15時
場所:1階展示室 ※1階展示室入口に集合 料金:観覧券が必要
鑑賞ワークショップ「おとなとこどもで楽しむ一点」
おとなとこどもが一緒になって、一点の作品をゆっくり楽しむワークショップです。
日時:5月3日(火・祝)14時〜15時 鑑賞する作品:川口軌外《少女と貝殻》
5月7日(土)14時〜15時 鑑賞する作品:中村不折《白頭翁》
場所:1階展示室 ※1階エントランスホール受付前に集合
料金:観覧券が必要
定員:各回10名程度(先着順)
主な出品作品
ピカソ, パブロ《貧しき食事》1904(明治37)/銅版、紙/46.3×38.0/作者23歳
保田 龍門《島の砂丘》1916(大正5)/油彩、キャンバス/45.7×60.7/作者25歳
林 義明《伊豆大島小景》1915(大正4)/油彩、キャンバス/45.6×60.7/作者25歳
寺中 美一《自画像》1916(大正5)/油彩、キャンバス/45.7×33.6/作者24歳
野長瀬 晩花《[初夏]》1912(大正元)/顔料、絹/110.2×41.8/作者22歳
佐伯 祐三《帽子をかぶる自画像》1922(大正11)/油彩、キャンバス/73.3×53.9/作者24歳
石垣 栄太郎《女の顔》1916(大正5)/油彩、ボード/27.4×21.0/作者23歳
村井 正誠《ロンバルディア》1929(昭和4)頃/油彩、キャンバス/80.8×66.0/作者24歳
高井 貞二《感情の遊離》1932(昭和7)/油彩、キャンバス/150.7×91.0/作者21歳
和田 傳太郎《子牛》1912(大正元)/油彩、板/17.8×25.7/作者16歳
保田 春彦《[犬の頭骨]》1950(昭和25)/セメント/22.0×51.8×24.7/作者20歳
宇佐美 圭司《ヴィリジャン、群れをなして No.5》1960(昭和35)/油彩、キャンバス/183.5×233.5/作者20歳
館 勝生《7 péchés capitaux》1989(平成元)/油彩、キャンバス/194.0×324.0/作者25歳
内海 聖史《眼前の黒》2003(平成15)/油彩、綿布/80.0×160.0/作者25歳
水田 寛《くさむら 12》2008(平成20)/油彩、キャンバス/181.5×227.0/作者25歳
名和 晃平《Psychic numbing (blue)》2000(平成12)/ミクストメディア/90.0×89.0/作者25歳
西田 潤《No.3-A 絶》2001(平成13)/磁土、釉薬/74.0×74.0×66.0/ 作者23歳
約100点を展示。展示内容が変わることがあります。