
会期:2025年09月27日(土)~2025年11月30日(日)
村井正誠《風の中の除幕式》1968年 油彩、キャンバス 和歌山県立近代美術館蔵
生きつづける絵画の、源を求めて。
岐阜県大垣市で1905年に生まれ、1999年までほぼ一世紀を生きた画家・村井正誠(むらい まさなり)は、幼い頃に和歌山県へ移り住み、豊かな自然と文化の中で育ちました。とりわけ小学生から中学卒業までの多感な時期を過ごした新宮市で、絵を描き、陶芸を楽しみ、建築の設計もする西村伊作と友人たちが体現していた創造の喜びにあふれる生活から大きな刺激を受けました。画家を目指すようになった村井は、西村が自由な教育を実現するために東京・神田駿河台に創立した文化学院で美術を学び、卒業後はフランスに渡って制作を始めます。
フランスでの村井は、絵を描くかたわら美術館や博物館、教会や遺跡、現代美術ギャラリーなどを巡り、古代から現代まで、さまざまな場所に生きた人間の表現に触れ、学びとることに努めました。そして鮮やかな色彩とのびやかな生命感を秘めた形を獲得し、そののちの制作を通じて独自の絵画を追究し続けます。
彼が生涯を通じて求めてやまなかったものは、画家の個性の表出にとどまらず、国境を越え、あらゆる時代の人に通じる表現としての抽象絵画でした。だからこそ、描かれた時から長い時間を隔ててなお、私たちの心を動かし続けることができるのでしょう。本展では、それぞれの作品が持つ鮮烈な魅力とともに、彼とその芸術を育んだ土壌の豊かさを感じていただきたいと思います。









展覧会情報
会場 | 和歌山県立近代美術館 1階展示室 |
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会期 | 2025年09月27日(土)~2025年11月30日(日) |
開館時間 | 9時30分〜17時(入場は16時30分まで) |
休館日 | 月曜日(祝休日の10月13日、11月3日、11月24日は開館、翌火曜日に休館します) |
観覧料 | 一般800(640)円、大学生500(400)円 ( )内は20名以上の団体料金 *同時開催の「MOMAWコレクション 名品選」及び 「MOMAWコレクション 現代の美術」も観覧可能 *高校生以下、65歳以上、障害者手帳をお持ちの方は無料 *毎月第4土曜日(9月27日、10月25日)は「紀陽文化財団の日」として大学生無料 *第1日曜日(10月5日)は無料。ただし11月は「和歌山県ふるさと誕生日」の11月22日(土)を無料とし、11月2日は有料 *11月15日(土)、16日(日)は「関西文化の日」として無料 |
主催 | 和歌山県立近代美術館 |
協力 | 村井正誠記念美術館 |
助成 | 公益財団法人 花王 芸術・科学財団 |
関連事業
フロアレクチャー(担当学芸員がお話しします)
2025年10月4日(土)、11月2日(日)、11月29日(土)
各日14時〜 1時間程度 展示室にて(要観覧券)
同時開催
MOMAWコレクション 名品選[9月27日(土)〜2026年1月8日(木)]
MOMAWコレクション 現代の美術[第3期:7月26日(土)〜9月7日(日)/第4期:9月12日(金)〜10月19日(日)/第5期:11月1日(土)〜2026年1月25日(日)]
タグ:和歌山県立近代美術館, 村井正誠
