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和歌山の近現代美術の精華

会期:2021年10月23日(土)~2021年12月19日(日)

和歌山の近現代美術の精華 「和歌山の近現代美術の精華」チラシ

海と山に囲まれた自然風土を背景に、独自の歴史と文化を育んできた和歌山県は、今年、誕生150年を迎えます。これを機に、「紀の国わかやま文化祭2021」と連携して開催する本展では、館蔵品はもとより国内各地から、和歌山の近代と現代をめぐる重要な作品を集めて紹介し、和歌山で育まれた文化の魅力をご覧いただきます。


第1部 観山、龍子から黒川紀章まで

和歌山県は、明治期以降の美術の歴史において、大きな功績と独自の足跡を残した美術家を数多く輩出してきました。日本画の下村観山や川端龍子、洋画の川口軌外や村井正誠、版画の田中恭吉や彫刻の建畠大夢、保田龍門などがそうです。

また大正期に和歌山県出身の美術家を集めて南紀美術会を創立した徳川頼倫や徳川頼貞、文化学院を開校した西村伊作など、美術家がそれぞれの世界を築くために大切な貢献をした人物がいたことも忘れられません。

そして、デザインの分野で活躍した山名文夫、戦後の美術の展開に重要な役割を果たした建畠覚造や浜口陽三、また、まさに現在も活躍を続ける松谷武判や野田裕示、鈴木理策など、各分野で現代の美術をかたちづくる美術家もいます。

第1部では、本県ゆかりの美術家とその支援者たち、そしてそれぞれの仕事を紹介し次世代につなぐ場として、当館の建物を設計した黒川紀章まで、多様な作品や資料を一堂に集めてご覧いただきます。

川端龍子《筏流し》1959年 大田区立龍子記念館蔵

出品作家および団体

【日本画】下村観山、川端龍子、野長瀬晩花、日高昌克、稗田一穗

【洋画】川口軌外、原勝四郎、石垣栄太郎、村井正誠、松谷武判、宇佐美圭司、野田裕示

【彫刻】下村清時、建畠大夢、保田龍門、建畠覚造、保田春彦

【版画】田中恭吉、恩地孝四郎、逸見享、吉田政次、浜口陽三

【写真】鈴木理策

【デザイン】山名文夫、黒川紀章

【美術文化】南紀美術会、西村伊作、北山清太郎

*11月24日(水)に一部展示替えをおこないます。

*出品作品および期間は、都合により変更となる場合があります。


第2部 島村逢紅と日本の近代写真

第2部では、和歌山市出身の写真家・島村逢紅(しまむら ほうこう)を、初めて本格的に紹介します。

島村逢紅(本名:安三郎/1890–1944)は和歌山市の酒造業などを営む家に生まれました。若い頃から美術に興味を持ち、中学時代から美術雑誌『みづゑ』に投稿して日本水彩画会会友になるなどの活動を始めました。美術学校進学は、家業を継ぐため断念しますが、しかし絵画とほぼ同時期に始めた写真は、逢紅の生涯にわたる表現活動となりました。1912(明治45/大正元)年には、和歌山市にて「木国写友会」を結成して活動を本格化させ、雑誌の公募や展覧会などへの入賞によって次第にその名は全国に知られることになります。

1930年代には、福原信三が設立した「日本写真会」の同人となり、1939(昭和14)年に資生堂ギャラリーで初めての個展を開催します。芸術写真から新興写真へと移り変わる時代において、逢紅はその独自の漆黒と階調表現により、福原信三の弟で同時代に活躍した写真家、福原路草と対比して「路草の白、逢紅の黒」と高く評されました。

本展では、交流のあった同時代を代表する写真家たち、福原信三、福原路草、野島康三、安井仲治、淵上白陽、そして「木国写友会」のメンバーだった島村嫰葉、島村紫陽、江本綾生の写真作品、また同郷の寺中美一や保田龍門、その出会いのきっかけともなった荻原守衛の作品も展示します。1910年代から40年代までの逢紅の作品約200点、その他の作家の作品約50点により、逢紅の足跡とその時代を振り返ります。

島村逢紅《荻原守衛《女》(新宿・碌山館)》1913年 和歌山県立近代美術館蔵

島村逢紅《桜》制作年不詳 東京都写真美術館蔵

島村逢紅《母と子 其一》1934年 個人蔵

島村逢紅《タンク》制作年不詳 東京都写真美術館蔵

島村逢紅《スマイル》1920〜30年代 個人蔵

島村逢紅《眼鏡と洋書》1930年代 個人蔵

島村逢紅《椿》1934年 個人蔵

島村逢紅《鮎》1943年 個人蔵

島村紫陽《雨具》1937年 東京都写真美術館蔵

福原路草《トタンの塀 麻布笄町自邸付近》1935年 資生堂企業資料館蔵

展覧会情報

会場 和歌山県立近代美術館 1階展示室(第1部)、2階展示室(第2部)
会期 2021年10月23日(土)~2021年12月19日(日)
開館時間 9時30分〜17時[入場は16時30分まで]
休館日 月曜日[ただし11月22日(ふるさと誕生日)は開館し、24日(水)が休館]
観覧料 一般:1000[800]円 大学生:600[480]円 [  ]内は 20 名以上の団体料金
* 高校生以下、65 歳以上、障害者、県内に在学中の外国人留学生は無料
* 10月23日、11月27日[毎月第4土曜日]は「紀陽文化財団の日」として、大学生無料
* 11月13日、11月14日[関西文化の日]、11月22日[ふるさと誕生日]は入館無料
主催 和歌山県立近代美術館、NHK和歌山放送局、NHKエンタープライズ近畿
協賛 芸術文化振興基金助成事業

関連事業

以下、当館2階ホールでの講演会およびレクチャーに関しては、50人程度を上限とし、当日先着順での受付とする予定です。変更がある場合は、改めてお知らせいたします。

 

講演会「和歌山の近現代美術の精華」

10月24日(日)14時から15時30分 2階ホールにて(13時30分開場、先着順。)

講師:山野英嗣(当館館長)

 

スライドレクチャー「和歌山の近現代美術」[学芸員による展示解説]

11月6日(土)日本画(藤本真名美)
11月20日(土)彫刻(青木加苗)
11月21日(日)美術文化(宮本久宣)
11月27日(土)写真(奥村一郎)
12月4日(土)洋画(植野比佐見)
12月11日(土)版画、デザイン(井上芳子)
12月18日(土)現代美術(奥村泰彦)

*各回14時から1時間程度、2階ホールにて。13時30分開場、先着順。

 

こども美術館部(小学生対象の作品鑑賞会)

12月4日(土)、5日(日)*両日とも11時から1時間程度。定員6名程度。当館ウェブサイトより事前に参加申込みが必要。

 

紀の国わかやま文化祭2021関連イベント

講演会

11月3日(水・祝)2階ホールにて(13時30分開場、先着順。)

13時30分–14時30分「増田八郎の仕事」講師:藤隆宏(和歌山県立文書館)

14時40分–15時40分「黒川紀章と和歌山県立近代美術館・博物館」講師:吉田行雄(建築家、元黒川紀章建築都市設計事務所設計部長、国士舘大学大学院非常勤講師)

主催 :「熊野古道」を世界遺産に登録するプロジェクト準備会ほか

 

ワークショップ「光とあそぶ」 

講師:佐藤時啓(美術家、東京藝術大学教授)

10月30日(土)、31日(日)

*両日とも10時から15時。小学生以上一般成人まで15名程度。参加費500円。事前に参加申込みが必要。

*9月30日(木)より、下記にて申込み受付開始。定員になりしだい締切。

問い合わせ・申込み先:NPO法人和歌山芸術文化支援協会(wacss)

電話 :073-454-5858

メール:office@wacss.org

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