MOMAWコレクション 現代の「版」表現

会期:2026年04月14日(火)~2026年06月28日(日)

MOMAWコレクション 現代の「版」表現 吉田政次《地の泉 No.1》1956年 木版、紙 当館蔵

和歌山県立近代美術館は、版画をコレクションの中心に据えてきました。開館からわずか3年後の1972年には、和歌山県出身で当時すでに国際的な評価を得ていた版画家・浜口陽三の作品30点による展覧会を開催しています。この小規模ながら意義深い展覧会こそが、当館における現代版画紹介の最初の試みとなりました。

 浜口が国際的に活躍し始めた1950年代、サンパウロ・ビエンナーレをはじめとする各国の国際美術展で、日本人作家による版画作品が相次いで受賞し、大きな注目を集めました。こうした動向は、それまで絵画に比べて「半画」と揶揄されることもあった版画が、美術における重要な表現領域として認識されていく大きな契機となりました。

 さらに、1957年に東京国際版画ビエンナーレ展が開催されると、海外の画家や彫刻家による作品を含む現代版画が広く紹介されるようになりました。これにより、日本では戦前から活動していた版画家だけでなく、若い画家やデザイナーたちの参加が注目を集めます。彼らが投げかけた「版画とは何か」という問いかけは、現代版画の展開を大きく促し、表現のさらなる多様化へとつながっていきました。

 当館では、浜口陽三版画展に続き、1974年には恩地孝四郎に学んだ吉田政次の遺作展を開催しました。さらに、1983年から始まった企画展シリーズ「関西の美術家」でも、現代版画家を積極的に紹介しています。また、各国からの出品を得て開催された和歌山版画ビエンナーレ展を、1985年から10年間にわたり計5回実施しました。

 こうした展覧会活動を通じて収集を進め、当館のコレクションは形成されてきました。本展では、当館所蔵作品を中心に、現代における「版」による多様な表現をご紹介します。コレクション成立の独自性を示すとともに、第二次世界大戦後から現在へと至る現代版画史の変遷をあらためて見つめ直します。

展覧会情報

会場 和歌山県立近代美術館 2階展示室
会期 2026年04月14日(火)~2026年06月28日(日)
開館時間 9時30分〜17時(入場は16時30分まで)
休館日 月曜日(ただし、5月4日(月・祝)開館、5月7日(木)休館)
観覧料 一般400 円(300 円)、大学生250 円(200 円) ( )内は20 名以上の団体料金
*本展のみ観覧の場合
*同時期に開催の「万博のレガシー ―解体と再生、未完の営為を考える―」「下村観山展」チケットで観覧可能
*高校生以下、65歳以上の方、障害者手帳をお持ちの方は無料
*5月3日(日)は無料
*4月25日、5月23日、6月27日(毎月第4土曜日)は、「紀陽文化財団の日」として大学生無料
主催 和歌山県立近代美術館

関連事業

▶解説会
418日(土)、516日(土)、620日(土)*展示室にて14時より、観覧券が必要です。

同時開催

万博のレガシー —解体と再生、未完の営為を考える— 2月14日(土)~5月6日(水・休)

▶下村観山展 530日(土)~720日(月・祝)

 

 

 

 

 

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